
今日は思いっきりの変化球です。
ボクが大学での下宿生活を語る時、ゼッタイに避けて通れない思い出がある。
少し前、どこかの原稿にも書いた話ではありますが・・・。
就寝前、下宿の仲間と一緒に、部屋の電気を消して、このレコードをかける。
ボクたちのアイドル、内藤洋子(ランチャーズの喜多島修の奥様にして、喜多嶋舞のお母さん)、
彼女が読む、寺山修司抒情詩集『ひとりぽっちのあなたに』の中から、
「幸福が遠すぎたら」。
彼女のちょっとハスキーでさわやかで落ち着いた語りの終わりに、
“さよならだけが人生ならば、
人生なんて・・・・、いりません!”
この、最後の“いりません!”がイイ、
なんともカワイイ、かわいいったらありゃしない。
ボクたちは、この“いりません!”を聴いたら、外へ飛び出し、近所を一周して帰ってくる。
このパフォーマンスで盛り上がった。
関西生まれのふたりには最高のギャグ、平和な大学生だった。
さて、1年ほど前、寺山修司の2枚組CDを見つけた。
内藤洋子はレコードで持っていたけれど、
そこに、高校時代のアイドルの名前を見つけたから。
彼女の名は、ティーナ・ラッツ。
ボクの家のパソコンの壁紙なのである。
期待に反して、詩の朗読はいまひとつだったけれど、
大きく曲がる変化球コレクションのひとつです。
